インデックス投資を続けていると、いつか必ず暴落に出会います。問題は、暴落が来るかどうかではありません。来たときに、自分がどんな行動を取るかです。
暴落時に一番気になるのは「いつ戻るのか」でしょう。評価額が大きく減ると、頭では長期投資と分かっていても、このまま戻らないのではないかと不安になります。だからこそ、過去の暴落がどれくらいの時間で回復してきたのかを先に知っておくことには意味があります。
代表的な暴落と回復までの時間
米国株式市場は、何度も大きな下落を経験してきました。代表的なものを振り返ると、回復までの時間は暴落の種類によって大きく違います。
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ブラックマンデー(1987年)
1日で株価が急落した歴史的な暴落です。下落のインパクトは非常に大きかったものの、その後の回復は比較的早く、数年以内に高値を回復しました。 -
ITバブル崩壊(2000年頃から)
インターネット関連株への期待が大きく膨らんだ後、株価が長期間にわたって下落しました。S&P500が高値を回復するまでには、かなり長い時間がかかりました。 -
リーマンショック(2007年頃から)
金融システム不安が世界中に広がり、株式市場も大きく下落しました。下落幅が深く、投資家心理へのダメージも大きい暴落でした。 -
コロナショック(2020年)
短期間で急落した一方、金融緩和や政策対応もあり、回復は非常に速いものでした。暴落の深さと回復の速さは、必ずしも比例しないことを示した例です。
ここで分かるのは、暴落には「急落して早く戻るもの」もあれば、「長く低迷するもの」もあるということです。次の暴落がどちらのタイプになるかは、事前には分かりません。
株価の回復と、あなたの資産の回復は同じではない
よくある誤解は、「株価が元の高値に戻るまで、自分の資産も回復しない」と考えてしまうことです。一括投資で高値づかみした場合は近い考え方になりますが、積立投資では少し違います。
暴落中も積立を続けると、安い価格で多くの口数を買うことになります。そのため、株価が完全に元の高値まで戻らなくても、あなたの平均購入単価が下がり、資産全体が先にプラスへ戻ることがあります。
これは、積立投資家にとって非常に重要な視点です。暴落は評価額を下げますが、同時に将来の回復時に効いてくる口数を増やす期間にもなります。
MarketReplayでワーストシナリオを見る
MarketReplayでS&P500の積立投資を設定し、ワーストシナリオを確認してみましょう。
グラフの落ち込みが暴落局面です。注目したいのは、底の深さだけではありません。底をつけたあと、どれくらいの時間をかけて回復したのか。積立を続けた場合、資産グラフがどのタイミングで上向き始めたのか。この時間軸を確認してください。
暴落に備えるとは、下落を避けることではありません。下落が来たときに、売らなくて済む状態を作っておくことです。
暴落前に決めておくべきこと
暴落が起きてから冷静な判断をするのは難しいものです。だから、平常時にルールを決めておきましょう。
- 生活防衛資金は投資に回さない
- 数年以内に使う予定のお金は株式に置きすぎない
- 暴落時も積立を止めない金額に設定する
- 評価額を見る頻度を決めておく
- 売却する条件を事前に言語化しておく
この中でも特に大切なのは、投資額を欲張りすぎないことです。上昇相場では、もっと投資しておけばよかったと思いがちです。しかし、暴落時に耐えられない金額を入れてしまうと、最悪のタイミングで退場する可能性が高まります。
暴落は長期投資の一部
暴落は例外ではなく、長期投資の一部です。過去の市場も、暴落を何度も経験しながら成長してきました。大切なのは、次の暴落を完璧に予測することではなく、暴落が来ても続けられる設計を作ることです。
回復までの期間を知ると、暴落への見方は少し変わります。下落は怖いものですが、永遠に続くとは限りません。積立投資家にとっては、将来のリターンを育てる仕込み期間になることもあります。
本記事は特定の商品や売買タイミングを推奨するものではありません。投資判断はご自身の資産状況、目的、リスク許容度に合わせて行ってください。